2010年09月28日

あるモノが1つの企業からのみ提供されるという事への不安

去る9月21日、Twitterを襲ったXSS脆弱性騒ぎ。脆弱性を突いて無害なtweetをする人、有害なtweetをする人、有害なtweetに引っかかって右往左往する人、正しいようで何処かピントのずれた対処法を喚く人……多種多様カオスな状況が見られて、ちょっと不謹慎な感想だがちょっと面白かった。Twitterの中の人達により、すぐに脆弱性は潰されたし。

それは、まぁ、良い。
良いのだが……
脆弱性の発見者とTwitter側の言い分に『ズレ』が在るのが少々気になる。

脆弱性を突く方法をTwitter-er達に見せつけた@RainbowTwtr、その主である@kinugawamasatoは、この方法を公開した動機について次のように述べている。

それに対して、Twitterは次のようにアナウンスしている

先月、私たちはこの問題を発見し、パッチによって問題を修正しました。しかし、最近のアップグレードによってこの問題が再度、発生してしまいました

つまり、直ぐに問題がある部分を修正したが、その後で行った別の修正で、ついうっかり修正前のコードに戻してしまった、と。

ところが、これは@kinugawamasatoの次の主張と矛盾する。

勿論、単純に@kinugawamasatoが、問題が修正された事に気づかなかった(不幸にも、修正されて、同じ問題が復活するまでの間に確認する事が出来なかった)という可能性もある。が、そうではなく、Twitter側が嘘をついている可能性もあるし、今回について言えば、そちらの方が真実であるような気がしてならない。

Twitterはもはやインフラの一種であるのは疑いようがない。そしてTwitterはTwitter社一社により提供されている。(当たり前であるが)言ってしまえば独占状態である。

独占状態が長く続く事は良くない。
どれだけ運営元が下手を打ったとしても、代替となるモノがないので利用者は離れにくい。どれだけ下手をしても利用者が離れないというのであれば、誠実な運営をする必要はなくなり、次第に質が落ちていくだろう。

Twitterは構造的に、『腐りやすい』作りであるように思える。

将来、Twitterが、本当に『腐って』しまわないか少々心配になる。

@RainbowTwtr
2010年9月28日3時21分現在、Twitter自体によってアカウントが削除されている事を確認。
どのようなモノだったかはTwitterを乗っ取った犯人はRainbowワーム、感染者は数百万人規模 | エンタープライズ | マイコミジャーナルにキャプチャ画像が在るので参照されたし。
なお、これ自体は『自分のTweet自体の文字や背景の色を変える』程度の物であり、XSSやワームと呼ぶのには少々抵抗がある。そう呼ぶのは、JavaScriptの実行を行う物に限るべきではないだろうか。
ラベル:twitter business society
posted by 天井冴太 at 03:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々雑感 | 更新情報をチェックする
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