いいえ、あなたたちはほのぼの遺伝子を持つコミカル生命体です。
図書館で借りて読んだけど、OK、これは買おう。
というわけで、田中ロミオ著、人類は衰退しましたを読んだ。
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。私は、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の"調停官"となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。
まぁどんな話なのかは上に載せてる粗筋読んでもらうとして。
主人公と妖精さん達のほんわかなやりとりを読んでいても楽しいが、要所要所にちりばめられたネタにも思わずニヤリとしてしまう。リクライニングチェアの背もたれ思いっきり倒して、暖かいコーヒーだか紅茶だかと一緒にリラックスして読みたい本。
SFが読みたい! 2009年版―発表!ベストSF2008国内篇・海外篇に3巻が載っているところから考えるに、一応ジャンルはSFと言う事になるんだろうと思うが、むしろファンタジーではないかと思う。確かに未来の話ではあるし、一部ハイテク機械(ソーラーカー)も登場するが、タイトルの通り人類は衰退していてかなり文化レベルも下がっている訳だし。
ところで、山﨑透氏による表紙イラスト。いや主人公の髪型がまたぶっ飛んでるなーと言うのもあるけど、
実は最初、周囲の妖精さんに全く気付かなかった。
主人公が中央に大きく描かれている為それに視線が誘導された事もあるかと思うけど、主人公の輪郭線が太かったり服装がコントラストのハッキリした色だったり、妖精さんや背景(ガラクタの山)が同じような淡い色で書かれている所為だろうなぁ。
表紙イラストで、ちゃんと妖精さんが描かれているのに気付いたのが実は読了した後で、恐らく狙ってやっているんだろうな-、と、すごく『やられた』感を感じた。
- 粗筋読んでもらうとして
- 超手抜き。